今回は「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」を紹介します。
1.ジェレミー・シーゲルとは?
著者のジェレミー・シーゲルはペンシルバニア大学大学の金融論の教授です。
株式投資に対して強気な意見を語っており、なぜ強気な意見を持っているかこの本の
中身のデータに裏打ちされています。
2.「株式投資の未来」の目次
第1部 「成長の罠」を暴く
第1章 成長の罠
第2章 創造的な破壊か、想像の破壊か?
第3章 時に裏打ちされた価値-黄金銘柄を探して
第4章 成長すなわちリターンにあらず
第2部 過大評価される成長株
第5章 バブルの罠-市場の多幸症をどう止め、どう避けるか
第6章 新興の中の新興に投資する-新規公開株(IPO)
第7章 資本を食う豚-テクノロジー:生産性の源泉にして価値の破壊者
第8章 生産性と収益-負け組業界の勝ち組経営陣
第3部 株主価値の源泉
第9章 金をみせろ-配当とリターンと企業統治
第10章 配当再投資-下落相場のプロテクター、上昇相場のアクセル
第11章 利益-株主リターンの源泉
第4部 高齢化をめぐる危機と世界経済の力学シフト
第12章 過去は未来のプロローグか?-株式の過去と未来
第13章 変えられない未来-目前に迫る高齢化の波
第14章 高齢化の波を乗り越える-役立つ政策、役立たない政策
第15章 世界的解決-真のニューエコノミー
第5部 ポートフォリオ戦略
第16章 世界市場と国際ポートフォリオ
第17章 未来に向けた戦略 D-I-V戦略
3.「株式投資の未来」の概要
本書では永続する企業の株を持ち続け、かつ配当は再投資することが最も大きな利益を生むとしています。
単なる高配当株を保有するとか、高利回り株を狙えと言っているわけではありません。
過小評価されている優良企業を買うという、言ってしまえばごく当たり前の投資法なのです。そして特に生活必需品とヘルスケアがリターンが高いと言っています。
成長性の罠
本書の第1章は「成長性の罠」となっており、これこそが本書を読み解くカギとなります。高成長で成長期待の高い銘柄は過大評価され高値で取引されやすく、さえないリターンになりやすいということです。
この例としてインターナショナル・ビジネス・マシーン(IBM)と
スタンダード・オイル・ニュージャージー(現XOM)を比較しながら考察されています。
1950~2003年におけるIBXとXOMの各指標は以下の通りとなっています
(株式投資の未来より抜粋)。
IBMは高い成長が期待された結果、株価が割高になりリターンを押し下げた。
一方、スタンダード・オイル・ニュージャージー(現XOM)は成長が期待されていなかったので、安く買うことができリターンを押し上げたという理屈です。
セクター戦略
本書で最も有名だといえるのが、セクター戦略です。
具体的には過去のリターンが優秀で今後も長期的に利益を稼ぐことが見込まれている
セクターが生活必需品セクターとヘルスケアセクターです。
ということで、まだ読んでいない人がいれば読んでみることをお勧めします。
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